
AI配車アシスタント「LOG」を組み込んだ配車オペレーションを構築することで属人化を解消し、大幅な業務効率化を実現
長年の課題だった配車業務の効率化に成功したロジスティード東日本 相模原営業所。
手作業による配車管理や煩雑な情報連携に多くの時間を費やしていた現場で、この度、LogposeのAI自動配車システムであるAI配車アシスタント「LOG」が導入されました。
「LOG」の導入は、業務負担の軽減だけでなく、業務の透明化にも貢献しました。この記事では、導入の背景からその成果まで、キーパーソン4名へのインタビューを通じて深掘りしていきます。


目次
1. 導入前の課題:手作業と属人化が招いた業務の停滞
相模原営業所では、日々変動する約100箇所への納品を担当し、ケース数にして8,000〜10,000にも及ぶ大規模な配車業務を抱えています。
多様な製品を取り扱う複合的な配送拠点であり、10トン車と4トン車が多数稼働するこの現場では、長らく手作業での管理が続いていました。これにより業務の属人化が進み、毎日の配車計画作成や関係者との煩雑な情報連携に多くの時間を費やし、効率的な運営を阻んでいたと言います。特に繁忙期には、業務スピードと正確性の課題に直面していました。
さらに、当日の昼に出荷先が確定するという運用上の制約がある中で配車業務は依頼内容の変更が発生する都度速やかに調整する必要があるため、精度とスピードの両立が求められ、スタッフの手が足りない状態となっていました。
最大の課題は「紙」による運用で、出荷伝票は1日300枚に達し、それぞれを手作業で読み取り、重量を計算して配車計画を立てていました。この作業は完全に属人的で、ベテランでなければこなせない業務となっており、時間も多く費やす必要がありました。

羽室: 配車業務を行う中で、具体的にどのような課題を感じていましたか?
渡部氏: 「配車業務は手作業だったので、どうしても業務が属人化していました。毎日の配車表作成や関係者とのやり取りが煩雑で、時間がかかってしまって。特に繁忙期には時間通りに対応できないことが多かったですね。」
羽室: 作業の中で特に困難だった部分はどんな点でしたか?
藤原氏: 「配車表が紙で管理されていたので、変更が多いと手入力で修正するのが非常に大変でした。情報のやり取りにも時間がかかり、毎回電話やメールで確認しながら進めていたので、業務の効率化は喫緊の課題だと感じていました。」
羽室: 業務の属人化は、どのような問題を引き起こしていましたか?

渡部氏: 「特定の担当者が不在だと配車業務が滞ってしまうことがありました。配車のルールが曖昧だったり、情報の共有がうまくいかなかったりすると、他のスタッフでは対応することが難しい状況でした。」
これらの現場の課題に直面し、寺井氏は配車業務の効率化と標準化が最優先であると認識しました。手作業や属人化が業務スピードと正確性を低下させている現状を打破するため、業務の透明化と負担軽減が不可欠だと感じたそうです。
「この課題を解決するためには、デジタル化と業務標準化が不可欠だと考えました。現場の負担を減らし、誰でもスムーズに業務を進められる仕組みを作ることが最も重要だと感じましたね。」と、寺井氏は当時を振り返ります。

2. 導入の決め手:なぜ「LOG」が選ばれたのか?
「『LOG』を選んだ理由は、業務の効率化と透明化が実現できる点にあります。特に、視覚的に分かりやすい配車計画が大きな決め手でした。」と、寺井氏は語ります。
従来、手作業で管理していた配車業務では、配車状況を把握するのが難しく、情報のやり取りや進捗管理に多くの手間がかかっていたといいます。

さらに、寺井氏は続けます。「『LOG』は、現場のニーズに合わせて表示項目等のカスタマイズができる点も非常に効果的でした。これにより、業務の進行がよりスムーズに、そして効率的に行えるようになったと実感しています。」

【 AI配車アシスタント「LOG」選定の決め手ポイント 】
● 視覚的に分かりやすい配車計画:
地図上で配車状況を一目で確認でき、すぐに把握できる点が導入決定の大きなポイントとなりました。
● 柔軟なカスタマイズ機能:
現場のニーズに合わせて表示項目を細かく調整が可能です。
● 操作の簡便さ:
現場スタッフが操作しやすく、簡単に業務に馴染むことができます。
「LOG」は、現場での使用感、柔軟性、そして視覚的な分かりやすさが評価され、導入が決定しました。
3. 導入プロセス・社内の反応:スムーズな現場浸透の秘訣
羽室: 新しいシステムを導入することが決まった際、率直にどのように思われましたか?また、初期段階での苦労はありましたか?
渡部氏: 「最初は新しいシステムに対して不安もありましたが、少しずつ慣れていけば業務がスムーズに進むだろうと感じていました。結果的に、『LOG』の導入は小さなステップで進められたので、現場への負担を最小限に抑えることができましたね。」

藤原氏: 「正直、最初は不安もありました。ですが、実際に使ってみると、直感的に分かりやすく、すぐに業務に活用できました。少しずつ学びながら進めていったことで、最終的には非常に使いやすくなりました。」
導入プロセスを振り返り、寺井氏は、「LOG」の導入を段階的に進めたことで、現場の負担を最小限に抑え、スムーズな浸透が実現できたと語ります。現場の不安を解消しながら、スタッフが新しいシステムを自然に使いこなせるようになったことが、業務全体の効率化に繋がったのです。
4. 導入後の効果:業務効率と精度が劇的に向上
「LOG」の導入によって、紙による配車作業と物量の手計算が不要になり、配車業務の作業時間は1時間程度の短縮を実現。属人化されていた業務も、地図上で視覚的にルート確認できる仕組みにより、経験の浅いスタッフでも配車計画を立てられる体制へと変化しました。
LOG導入後は事前の準備→昼の出荷確定に合わせた微調整という形に変化。これにより、柔軟かつ正確な対応が可能となり、無駄な作業時間や手戻りが大幅に削減されました。
渡部氏は、「LOG」導入後の業務改善について、次のように具体的に説明します。
「『LOG』を導入してから、配車計画を立てる時間が大幅に短縮されました。これにより、業務が効率よく進むようになりました。最初は新しいシステムに対する不安もありましたが、少しずつ慣れていき、今では業務がスムーズに進んでいます。」

藤原氏も、業務改善の実感を語ります。
「手作業で行っていた情報入力や修正作業がなくなり、業務がスムーズに進むようになりました。ミスも減り、業務の正確さが向上したことを実感しています。」
【 AI配車アシスタント「LOG」導入の 効果 】
● 作業フローの改善:
当日都度対応していた配車業務を、事前準備と調整が可能な体制へ
● 作業時間短縮:
付帯作業も含めて1 〜 1.5時間 /日の削減
● 配車の属人性排除:
配車計画を立てられる担当者が増え、特定の個人に依存しない体制へ
5. 今後の展望:さらなる効率化と「LOG」の拡張
「LOG」導入後の成果を踏まえ、寺井氏は今後の展望について力強く語ります。
「今後も配車業務の改善を必要としている拠点への導入検討を進め、さらに業務の効率化を図りたいと思っています。また、『LOG』に対しては新機能の追加や、現場のニーズを吸い上げてもらう事で、より現場に適したシステムへと進化することを期待しています。」

渡部氏と藤原氏も、「LOG」の今後の活用に対し、高い期待を寄せています。
渡部氏: 「『LOG』が全拠点で活用されるようになれば、業務が一元管理でき、さらに全体の効率が向上することを期待しています。」
藤原氏: 「『LOG』をさらに進化させることで、より効率的な配車が可能になり、ドライバーや現場スタッフの負担がさらに減少することを期待しています。」
まとめ
Logpose TechnologiesのAI配車アシスタント「LOG」は、ロジスティード東日本 相模原営業所において、配車業務の「紙による手計算」「属人化」「時間制約」といった長年の課題を解決しました。
「LOG」導入による最大の変化は、「手作業では実現不可能だったオペレーションの構築」です。
午前中の仮配車から昼確定に応じた柔軟な再配車、情報の可視化・一元管理、そして非属人化による標準化といった一連の運用が初めて可能となりました。その結果、配車のスピード・精度・柔軟性が向上しました。
日々変動する約100箇所の納品先、10,000にも及ぶケース数を要する大規模な現場においても、「LOG」は“使える”配車システムとして、業務のあり方そのものを変革し、現場品質の底上げに大きく貢献しています。
Logpose Technologiesは、これからもロジスティード様の物流DX推進の強力なパートナーとして、共に未来を創造してまいります。
インタビューにご協力いただいた寺井様、渡部様、藤原様、半澤様、誠にありがとうございました。
(※半澤氏へのインタビュー内容は、記事のボリュームの関係上、後日掲載予定の続編にて詳しくご紹介いたします。)